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お気に入りのセーターを脱いだとき、脇のあたりから汗のニオイがして「えっ」となったことはありませんか。1回しか着ていないつもりでも、ニットは汗のニオイがこもりやすい服です。
かといって、洗濯機にそのまま入れると縮んだり、毛玉だらけになったりするのが怖いところ。
この記事では、ニットを縮ませずに汗のニオイを落とす洗い方を、手順と素材ごとの注意点に分けて解説します。明日着たいのに洗う時間がない、というときの応急処置もまとめました。
まず結論:ニットの汗臭さは「つけ置き洗い」で落ちる
家で洗えるニットなら、次の3ステップでほとんどの汗臭さは落とせます。
- 洗濯表示を見て、家で洗えるか確かめる
- 30度以下の水かぬるま湯+おしゃれ着用洗剤に、10〜20分つけ置きする
- 押し洗い→すすぎ→タオルで水気を取って、平らに干す
ポイントは「もまない・こすらない・熱いお湯を使わない」の3つです。これだけで縮みのリスクはぐっと下がります。
なぜニットは汗臭くなりやすい?
毛糸のすき間に汗と皮脂がたまる
ニットは毛糸を編んでつくられているので、すき間がたくさんあります。ここに汗や皮脂が入りこみ、菌がそれを分解することでニオイが出ます。
毎回洗わないので、少しずつたまっていく
Tシャツと違って、ニットは「何回か着てから洗う」という人が多いはずです。そのあいだに汗と皮脂が少しずつたまり、ある日ニオイとして表に出てきます。
脇や首まわりは、直接汗を吸ってしまう
インナーを着ずにニットを1枚で着ると、脇や首まわりの汗をそのまま吸います。冬は暖房の効いた室内で、気づかないうちに汗をかいていることも多いです。
冬に汗臭くなる理由は、こちらでくわしく解説しています。
→ 冬なのに汗臭いのはなぜ?暖房・厚着で臭う原因と対策
洗う前に:洗濯表示で「家で洗えるか」を確認
洗う前に、必ずタグの洗濯表示を見ましょう。
| マーク | 意味 | どうする? |
|---|---|---|
| 洗濯おけ(数字入り) | 洗濯機で洗える | 弱水流・ネットに入れて洗う |
| 洗濯おけ+手 | 手洗いならOK | この記事の手洗いの手順で |
| 洗濯おけに× | 家では洗えない | クリーニングへ。応急処置は後で紹介 |
カシミヤやアンゴラなどの高級な素材、装飾がついたニットは、表示が手洗いOKでもクリーニングに出した方が安心です。
自宅でできる!汗臭いニットの洗い方(手洗い)

用意するもの
- おしゃれ着用洗剤(中性洗剤)
- 洗面器、または洗面台・たらい
- バスタオル2枚
普通の洗濯洗剤(弱アルカリ性)は洗浄力が強いぶん、ウールなどの動物の毛の素材を傷めることがあります。ニットにはおしゃれ着用の中性洗剤を使いましょう。
① たたんで、ニオイが強いところを外側に
ニットを洗面器に入るサイズにたたみます。たたんだまま洗うことで、型くずれや伸びを防げます。脇などニオイが気になるところが外側に来るようにたたむと、洗剤液がよく当たります。
② 30度以下の水かぬるま湯でつけ置き(10〜20分)
洗面器に30度以下の水かぬるま湯をため、洗剤を表示どおりの量だけ溶かします。ニットを沈めて、10〜20分つけ置きします。
花王の「エマール」も、水温は30度以下をすすめています(参考:花王 エマール「セーター」の洗い方)。温度が高いと、縮みや色落ち、風合いが悪くなる原因になるからです。冬の冷たい水道水でもかまいません。
③ 押し洗い(もまない・こすらない)
ニットを両手で上から押して、浮き上がったらまた押す、を20〜30回くり返します。もんだり、こすったりすると、繊維がからまって縮みます。とにかく「押すだけ」です。
④ すすぎ → タオルで水気を取る
きれいなぬるま湯に替えて、同じように押してすすぎます。泡が出なくなるまで2〜3回くり返しましょう。
すすぎ終わったら、絞らずにバスタオルではさんで、上から押して水気を取ります。洗濯機を使うなら、ネットに入れて脱水を30秒〜1分だけにします。
⑤ 形を整えて平干し
ハンガーにかけると、水の重みで伸びてしまいます。平干しネットや、ピンチハンガーの上にバスタオルを敷いて、形を整えて平らに干しましょう。直射日光は色あせの原因になるので、風通しのいい日陰がおすすめです。
手洗いの基本については、こちらでもまとめています。
→ 手洗い洗濯のコツ
洗濯機で洗うなら(手洗いコース・ネット必須)
洗濯表示で洗濯機OKなら、洗濯機でも洗えます。
- ニットをたたんで、ぴったりサイズの洗濯ネットに入れる
- 「手洗いコース」「ドライコース」「おしゃれ着コース」など、一番弱いコースを選ぶ
- 洗剤はおしゃれ着用の中性洗剤
- 脱水は短めに
汗臭さが強いときは、洗濯機に入れる前に②のつけ置きだけ先にやっておくと、ニオイの落ち方が変わります。
それでもニオイが残るときは
つけ置きの時間を少し長くする
1回で落ちないときは、つけ置きを30分くらいまで延ばしてみましょう。それ以上長くつけると色落ちの原因になるので、様子を見ながら行ってください。
酸素系漂白剤を使うときの注意
汗臭さを落とす方法として、酸素系漂白剤のつけ置き(いわゆるオキシ漬け)がよく紹介されています。ただし、ニットに使うときは素材に注意が必要です。
- 粉末タイプの酸素系漂白剤は弱アルカリ性なので、ウール・シルクには使えません(花王「ワイドハイター」の粉末も、毛・絹は使用不可)
- 液体タイプは主成分が過酸化水素で酸性なので、水洗いできるウール・シルクにも使えます(参考:花王「ワイドハイター」漂白剤のキ・ホ・ン)
- 綿やアクリルのニットは、どちらのタイプも使える製品が多い
「オキシ漬け」でよく使われる粉末の酸素系漂白剤は、ウールには使えないので注意してください。
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どの場合も、漂白剤のパッケージの「使えないもの」と、ニットの洗濯表示の両方を必ず確認しましょう。ここを読まずに使うと、大事なニットがゴワゴワになったり、色が抜けたりします。
オキシ漬けのやり方は、こちらで解説しています(ウールのニットには使わないでください)。
→ オキシ漬けで汗臭さを落とす方法
素材別:洗い方の注意点
| 素材 | 縮みやすさ | お湯の温度 | 酸素系漂白剤 | 乾きやすさ |
|---|---|---|---|---|
| ウール | 縮みやすい | 30度以下 | 粉末は×/液体は○ | ふつう |
| カシミヤ | とても縮みやすい | 30度以下 | 使わない方が安心(クリーニング推奨) | ふつう |
| 綿ニット | やや縮む | 洗濯表示の温度以下 | 使える製品が多い | 乾きにくい |
| アクリル | 縮みにくい | 洗濯表示の温度以下 | 使える製品が多い | 乾きやすい |
| フリース(ポリエステル) | 縮みにくい | 洗濯表示の温度以下 | 使える製品が多い | 乾きやすい |
※ おしゃれ着用洗剤で洗うなら、どの素材も30度以下が無難です。
ウール・カシミヤは「温度差」にも注意
ウールは、熱いお湯だけでなく急な温度の変化でも縮みやすい素材です。つけ置きとすすぎのお湯は、同じくらいの温度にしましょう。
フリースは皮脂がたまりやすい
フリースは縮みにくく家で洗いやすい素材ですが、ポリエステルは皮脂となじみやすく、ニオイが残りやすい一面もあります。裏返してネットに入れ、洗濯機で洗いましょう。ニオイが気になるときは、つけ置きを加えると効果的です。
洗えない日の応急処置(明日着たいとき)
「今日たくさん汗をかいたけど、明日も着たい」「家で洗えない表示だった」というときの方法です。
- ハンガーにかけて、風通しのいい場所に一晩おく
いちばん簡単で、効果もあります。湿気が抜けるだけで、ニオイはかなり弱くなります。 - スチームを当てる
スチームアイロンを、ニットから少し浮かせて当てます。お風呂上がりの浴室に吊るしておく方法もあります(そのあと、しっかり乾かすこと)。 - 衣類用の消臭スプレーを使う
脇や首まわりにスプレーして、乾かしてから着ます。
★ 洗えない服に向く消臭スプレーの選び方はこちら
ただし、どれもたまった汗や皮脂を落とすわけではありません。できるだけ早めに洗いましょう。
すぐに洗えないときの対処法は、こちらでもまとめています。
→ 汗をかいた服をすぐ洗えないときの対処法
汗臭くしないための着方・しまい方
ニットの下にインナーを1枚着る
いちばん効果があるのがこれです。インナーが汗を受け止めてくれるので、ニットに汗がしみこみにくくなり、洗う回数も減らせます。
→ 汗臭くなりにくいインナーおすすめランキング
着たら1日休ませる
着たあとはハンガーにかけて休ませ、2日続けて同じニットを着ないようにしましょう。湿気が抜けて、ニオイがたまりにくくなります。
衣替えでしまう前に必ず洗う
汗や皮脂が残ったまましまうと、次の冬に出したとき、ニオイや黄ばみの原因になります。しまう前の1回は、必ず洗っておきましょう。
よくある質問
Q. ニットはどれくらいの頻度で洗えばいい?
インナーを着ているなら、5回くらい着たら1回がひとつの目安です。ニットを1枚で着た日や、汗をかいた日は早めに洗いましょう。
Q. 汗をかいたら、すぐ洗った方がいい?
できれば早めがおすすめです。汗は時間がたつほど落ちにくくなります。すぐ洗えないときは、まずハンガーにかけて乾かしておきましょう。
Q. 重曹やお酢でニオイは取れる?
ネットでは重曹やお酢を使う方法も紹介されています。ただ、素材によっては傷みや色落ちの原因になることもあります。試すなら、目立たないところで確かめてからにしましょう。
まとめ
ニットの汗臭さは、30度以下の水かぬるま湯とおしゃれ着用洗剤でつけ置きして、押し洗いするだけで、家でも落とせます。
- 洗う前に、必ず洗濯表示を確認
- もまない・こすらない・熱いお湯を使わない
- 酸素系漂白剤は、ウールなら液体タイプだけ(粉末は使えない)
- いちばんの予防は、ニットの下にインナーを着ること
洗濯の汗臭さ対策を、まとめて知りたい方はこちらへ。
→ 汗臭さを落とす洗濯・ケアまとめ
